紡ぎ車と世界の原毛アナンダ

鳥かごから出て自由に・・空を飛べるか!

昔、ペルシャの詩人が、「ああ、自分は鳥かごから出られて自由になった」と喜びの詩を歌ったそうだ。誰も自分の心に、無意識に評価の基準を作り、鳥かごを築いて、その中に自分を閉じ込めて生きて居る。鳥かごと気付いたら、破り捨てれば良いのだけれど、それが、そう単純には行かない。ヒトは群れる動物種だから。

その群が「社会」と呼ばれるほどに複雑に機能するようになるには、何に付け、個人を「評価」して、上下に位置づける物差しを負って、働いて居る。それが悪いと言うのではない。自然な事だ。が、自分がその枠の中で生きて不具合を感じない間は、それを鳥かごなどとは思いもつかない。ヒトは外界と接触して物事を感じ取り、自己と外界との差を捉えて、修正しながら生存しているのだから。しかし、「ああ、自分は鳥かごから出られて自由になった」と言う詩人のその言葉は意味深い。

私が美大の学生だった頃。同級生の家が青森に有って、夏休みに泊めてもらった事があった。そこに友人の父親、売れている油絵の画家だった様だが、ふと話してくれた自分の体験の話しの中に、とても意味深く、心に残った言葉が有った。「白樺派」の中に居た自分がそこから出ようと思って、本当に抜け出せるまで20年もかかったよ。・・と彼は想い出しながら言った。自己を白樺派の価値基準で拘束し、その鳥かごに気付いて、それを破り捨てるのに、大変な努力を続けて20年。

そうなのだ、私も、それまでに、自分の中に形成された鳥かごを破って、囚われの身から抜け出すのに20年は優にかかっている。それは、美術だ芸術だと言う何者かに作られた価値感覚から抜け出して、目の前の普段の暮らしの自由な価値基準に移るまでに20年、否、まだまだ、今も進んでいる。その変革はこれからだ。改めて、社員が引き継いで、鳥かごを破り捨てる仕事、自由になる仕事を、あと、100年は続けてもらいたい。美大生の中から、あととりは出て来ない、・・か!・・・・・(阿)




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